「やし酒のみ」 エイモス・チュッオーラ著 岩波文庫読了(2012年11月24日))


ジャケ買いならぬ、題名買い!!そもそも「やし酒のみ」ってなんだ!?、、てのが購入の動機。

これがまた凄い小説だった。完全に心を鷲掴みにされた。

粗筋はこう。

やし酒(ココナッツのお酒)を飲む事しか能がない男が、死んでしまった自分専属のやし酒造りの名人を呼び戻すために「死者の町」へ向けて旅に出る。

という話。

もう出だしからぶっ飛んだ設定。この主人公、同時期に父親も亡くすのだが、まったく関係なし。呼び戻したいのはあくまで「やし酒造りの名人」。
そして彼が住む「死者の町」へ向かうまでに奇妙な生き物や神と出会い、数々の恐怖と戦っていく。

これはアフリカ文学らしいのだが、森林(ブッシュ)に対する畏敬の念が色濃く表現されていて、日本の山岳信仰に似たものを感じた。出てくる生き物たちも「百鬼夜行」のようだ。イザナミ、イザナギの「古事記」にも共通するものがある。

きっとアフリカの民話とかを知っていたら、さらに理解が深まったであろう。

また、新たな作家に出会えた。こういう瞬間は読書していて本当に嬉しい瞬間だ。新しい世界が一気に拡がる!


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